クイックアンサー
API GL-4とGL-5は用途・性能区分であり、単純な優劣ではありません。GL-4は一部のシンクロ式MTや中負荷ギヤ、GL-5は高い滑り、衝撃荷重、トルクを受けるハイポイドアクスルで主に使われます。GL-5をGL-4指定のMTへ自動的に代用してはいけません。輸入者はAPI区分、SAE粘度、シンクロ/アクスル設計、LSD要件、正式OEM承認を別々に確認します。[1] [2] [3]
目次
API GL-4とGL-5が実際に示すもの
API Publication 1560は、MT、トランスアクスル、アクスルの潤滑油選定を支援するサービス区分を説明しています。GL-4とGL-5は異なる運転条件と性能期待を示し、基油種、すべての用途での品質、OEM承認を示すものではありません。[1] [2]
実務上の違いはギヤサービスの種類と厳しさです。GL-4は中程度のスパイラルベベル/一部ハイポイドや、メーカー指定のシンクロ式MTに使用されてきました。GL-5は高滑り、衝撃、高速または高トルクを伴う厳しいハイポイドアクスルを対象にします。高いEP要求がすべてのシンクロ摩擦に適合するとは限りません。
SAE 75W-90、80W-90、85W-140は別の問いです。SAE J306は粘度を分類するため、購入者はSAEグレードとAPIサービス区分の両方を確認します。[3]
GL-4とGL-5の調達比較
| 確認項目 | API GL-4 | API GL-5 |
|---|---|---|
| 代表システム | 一部シンクロ式MT、トランスアクスル、中負荷ギヤ | 厳しい負荷のハイポイドアクスル、デフ、終減速機 |
| 性能の中心 | 指定用途でギヤ保護とシフト摩擦を両立 | ハイポイドの滑り・衝撃に高いEP保護 |
| 代用可否 | OEMが製品と粘度を許可する場合のみ | GL-4や専用MTFの自動代替ではない |
| シンクロ | 材質適合とシフト品質が重要 | 必要な摩擦特性を満たさない可能性 |
| LSD | GL-4だけでLSD適合とはいえない | GL-5だけでもLSD適合とはいえない |
| 必要資料 | OEM資料、SAE、TDS、用途表 | 同資料にアクスル、LSD、承認確認を追加 |
GL-5がGL-4の万能な上位互換でない理由
「5」という数字からGL-5をGL-4の後継と誤解しがちですが、API区分は用途を示し、機器仕様が優先します。GL-4指定MTはシンクロの摩擦バランスを必要とし、厳しいアクスルはハイポイドの滑りと衝撃のためGL-5を必要とします。
すべてのGL-5が黄色金属を損傷する、と一括りにしないでください。適合性は配合、温度、材質、機器要件で決まります。安全な表現は、OEMと製品供給者が明示しない限りGL-5アクスル油をGL-4 MTに代用しない、です。
逆の代用も危険です。同じ粘度でも、GL-5指定ハイポイドアクスルへGL-4を販売してはいけません。
マニュアルトランスミッションではシンクロが重要
シンクロ式MTの油はギヤと軸受を保護しながら、シンクロが制御された摩擦を生む必要があります。摩擦過多/不足は入りにくさ、引っ掛かり、冷間シフト不良として現れます。粘度、摩擦調整剤、添加剤、材質適合性が影響します。
そのため「75W-90 GL-4」だけでも不十分です。専用MTF、OEM品番、低粘度油が必要な変速機もあれば、特定GL-4やデュアルレートを許すものもあります。TDSに用途と除外を明記させます。
輸入者は変速機型式、市場、年式ごとの適合記録を作り、未検証の世界共通クロスを販売保証にしません。

アクスル、ハイポイドギヤ、LSD
ハイポイド終減速機は大きな滑りを伴います。高トルク、衝撃、高速では歯面接触を守る性能が必要で、API Publication 1560が述べるGL-5 EPアクスル油の中心用途です。
KATMOTO GEAR EP 80W-90とKATMOTO GEAR EP 85W-140は、該当SAEと性能が指定されるドライブアクスル、デフ、終減速機向けAPI GL-5 EP油です。製品ページは「適用可能」と正式承認を区別し、OEMマニュアルの順守を求めます。[6] [7]
LSDは別確認です。クラッチ式LSDは摩擦制御やLS専用油を必要とする場合があります。ZF公式油脂リストはアクスル系列と油脂クラスを区分しており、承認を主張する場合は最新公式リストで検証します。[4] [5]

7段階のギヤオイル選定
- 車両、年式、市場、変速機/アクスルコード、使用条件を記録。
- OEM資料でAPI区分、SAE粘度、品番または承認を確認。
- シンクロMT、トランスアクスル、トランスファー、オープン/ロック/LSDを特定。
- 気温、けん引、衝撃、オフロード、交換周期を確認し、厳しい使用だけを理由にOEM指定を変更しない。
- 製品TDSの用途・除外を機器要件と照合。
- approvedは最新公式リストで確認し、meets/suitable forと区別。
- 根拠、TDS版、ラベル版、SKU、承認者を保存し、変更時に再確認。
輸入者の品揃えと在庫計画
| 位置付け | 代表需要 | 管理項目 | 思い込み禁止 |
|---|---|---|---|
| GL-4/専用MTF | シンクロMTとトランスアクスル | 型式別適合とシフト性能 | 一つのGL-4で全MT |
| GL-5 SAE 80W-90 | 指定される商用・建機・鉱山アクスル | アクスル仕様、気候、用途表 | すべての75W-90/GL-4代替 |
| GL-5 SAE 85W-140 | 指定される高温・高負荷アクスル | 実需とOEM粘度 | 厚いほど万能 |
| GL-5 LS | 指定クラッチ式LSD | LSD構造と摩擦要件 | GL-5はすべてLS対応 |
仕向国の保有車両と整備需要から在庫を決めます。別粘度や性能層を増やす前に不適合問合せと失注を記録します。未検証クロスで広げた品揃えより、確かな用途データを持つ小さな品揃えが安全です。
確認すべき書類と表示
対象製品の最新TDSとSDSを要求します。TDSはSAE、性能表現、用途、除外、物性を示し、SDSは安全・輸送用で適合証明ではありません。
見積、製品コード、TDS、ラベル、箱、請求書を一致させます。API GL-5、meets、suitable for、officially approvedを区別し、OEM名の記載だけを承認としません。
出荷前にロット、封止、漏れ、保存サンプル、現地語警告、変更通知を確認します。配合・表示変更は再承認の対象です。
よくある調達ミス
- GL-5をGL-4の単純な上位版と考える。
- SAEだけで選び、API区分と部品種類を無視。
- 適合根拠なしにアクスル油をシンクロMTへ販売。
- GL-5をLSD摩擦性能の証明とする。
- 公式リストなしでOEM承認を表示。
- 異なる粘度・配合に同じTDSを流用。
- メーカー手順なしに摩擦調整剤を自動添加。
B2B RFQチェックリスト
- 対象国と車両・機械区分
- 変速機/アクスル型式と年式
- SKU別API区分とSAE粘度
- オープン、ロック、LSD用途
- 最新TDS、SDS、用途・除外表
- approved/meets/suitableの根拠
- 容量、GTIN、箱、現地語ラベル
- ロット追跡と保存サンプル
- 出荷前ラベル・漏れ検査
- 変更通知と再承認条項
よくある質問
GL-5はGL-4を代用できますか?
OEMと製品用途が明示的に許す場合のみです。粘度一致だけでは足りません。
GL-5は常にGL-4より優れますか?
いいえ。GL-5は厳しいハイポイド用で、シンクロMTにはGL-4や専用MTFが適する場合があります。
GL-5は真鍮シンクロを傷めますか?
API番号だけで一般化できません。配合、温度、材質、OEM要件を確認し、明示適合品を使います。
SAE 75W-90とAPI GL-5は同じですか?
いいえ。SAE J306は粘度、API GL-5はサービス区分です。
GL-5ならLSD対応ですか?
いいえ。LSD摩擦性能は別要件です。
必要書類は?
最新TDS、SDS、用途・除外表、ラベル、包装仕様、承認根拠です。
最初に在庫するGL-5粘度は?
現地アクスルとOEM指定で決めます。80W-90と85W-140は既定で互換ではありません。
出典・参考資料
- American Petroleum Institute — Publication 1560 overview.
- American Petroleum Institute — Publication 1560, 9th Edition (November 2023).
- SAE International — J306_202502 Automotive Driveline Lubricant Viscosity Classification.
- ZF Aftermarket — Lubricants and Lists of Lubricants.
- ZF Aftermarket — FAQ: Oils and lubricant approvals.
- KATMOTO — GEAR EP 80W-90 product information.
- KATMOTO — GEAR EP 85W-140 product information.
検証済み用途からギヤオイル品揃えを設計
対象車両、アクスル/変速機、気候、容量、表示要件をKATMOTOへお知らせください。明確な用途境界と書類に基づく調達範囲を確認します。